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あおさとは?青のりや海苔との違いや料理での使い方を解説!
あおさとは、葉緑素を持っている緑藻類に属する海藻で、色んな料理にぴったり合う栄養満点な万能食材です。
料理などに振りかけて使う食材には、同じ海藻類の青のりがありますが、あおさと青のりはどこが違うのでしょうか。
見た目が似通っているふたつの海藻類の違いや、それぞれの特徴についてこの記事では紹介します。
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あおさとは?
あおさとは、アオサ目アオサ科アオサ属の海藻の総称であり、複数の海藻のことを広く指す言葉です。
海苔とわかめの間ぐらいのイメージですが、具体的にどんな分類なのか?ちょっと詳しめに解説します。
海藻には大きく3つの種類があり、昆布、わかめ、ひじきなどの褐藻(かっそう)、トサカノリ(海藻サラダでよく目にするやつ)などの紅藻(こうそう)、あおさや青のりなどの緑藻(りょくそう)です。
緑藻は、葉緑体を持っているので光合成ができる海洋植物で、その緑藻類にアオサ目が属します。
- 緑藻類(Chlorophyceae) / アオサ目(Ulva)
- アオサ科
- アオサ属 → あおさ
- アオノリ属 → 青のり
- ヒトエグサ科
- ヒトエグサ属(Monostroma Thuret) → ひとえぐさ(一重草)
緑藻類アオサ目の中には「アオサ科」と「ヒトエグサ科」の2種類の海藻があり、その海藻から作られる食材が「あおさ」と呼ばれます。
- ヒトエグサ科ヒトエグサ属の「ヒトエグサ(一重草)」という海藻から作られる「あおさ」
- アオサ科アオサ属の「アオサ」という海藻から作られる「あおさ」
- アオサ科アオノリ属の「アオノリ」という海藻から作られる「青のり」
同じ「あおさ」と呼ばれる食材ですが、地域などによって名称や用途、価格が異なります。
なお、「青のり」は緑藻類アオサ科の仲間で、アオサ科アオノリ属の海藻です。
ヒトエグサ科ヒトエグサ属の「あおさ」
「ヒトエグサ(一重草)」という海藻から作られる「あおさ」は、味噌汁の具に入れたり、佃煮の原料として使用されます。
ヒトエグサは、三重県、熊本県、長崎県が産地です。
沖縄では、「アーサー」と呼ばれ、郷土料理によく使われます。
アーサーそばおいしいですよね。
アオサ科アオサ属の「あおさ」
アオサ科アオサ属の「あおさ」は、お好み焼きやたこ焼きにかけるフレーク状のものです。
青のりと似ていますが、青のりの方が香りが強く高級品です。
あおさの藻を形成する細胞は二層となっており、しっかりとした厚みがあることが特徴です。
そのため、あおさを乾燥させても自然に粉末になることは難しく、繊維のためにひとかたまりのフレーク状を形成します。
歴史的には、青のりの使用量が伸びるにつれて青のりの代用品として用いられ始めたのが食用されるきっかけであり、そもそも青のりに遅れて食用となったものです。
食用以外では、あおさの大量発生によって沿岸が緑色に染まる緑潮という現象を起こすことがあり、環境問題のテーマとして取り上げられることもあります。
アオサ科アオノリ属の「青のり」
青のりは、海水と淡水がぶつかる河口付近で採れる食材で、香りや風味が豊かなため「あおさ」より高級品です。
日本最後の清流ともいわれる四万十川で採れるすじ青のりは、色鮮やかで香りが最高級品質です。
青のりとは?
青のりとはヒトエグサ科の海藻であるヒトエグサや、四万十川流域などで生育するスジアオノリなどの旧アオノリ属と言われている種別の海藻を含めた総称です。
藻を構成する細胞が一層で構成されているため、線維が柔らかく唾液にも溶けることから、食感が柔らかく歯にも付きづらいことが特徴です。
生育環境がある程度限定されているため、四万十川流域など一部の産地で大部分が作られ、生産量はそれほど多くはありません。
そのため、名産地の青のりは高級品として認知されてきました。
しかし、その風味の強さや柔らかさは古くから日本人に好まれ、高級品として青のりの佃煮や青のり粉として広く食用とされてきました。
あおさと青のりの違い
あおさと青のりは見た目がそっくりなので間違えやすいのですが、実はまったく別のものになります。
あおさと青のりの違いは、生物学的には細胞膜の層が異なり、また食材的な視点では香りや食感が異なります。
あおさは二層の細胞によって構成されたしっかりとした質感の藻であり乾燥させてもフレーク状になってしまい、唾液によって溶けださないため食べた後に歯についてしまうことが特徴です。
その一方、青のりは藻が一層の細胞で構成されるため口当たりが柔らかく、乾燥させることで粉状になることで青のり粉として広く利用することが出来ます。
細胞壁が壊れやすく細胞内の成分が溶け出しやすいため、あおさに対して風味が強いのも特徴であり、また歯にもあまりつきません。
コストの面で言えばあおさのほうが安価なので、商業上はあおさをお好み焼きなどの上に振りかけている場合が多いです。
そのため料理における使われ方も違います。あおさはどちらかと言えば繊維質でしっかりした食感であるため、かき揚げなどの海藻を食べたい場合に利用されることが多く、青のりに比べて価格も抑えられているためたくさんの量を楽しむことが出来ます。
フレーク状の乾燥あおさを使う場合は、エビやちりめんじゃこなどの食材と組み合わせても風味を邪魔しない名脇役としての活用になるでしょう。
一方、青のりは柔らかく風味も強いため、サッと料理に振りかけるだけでも存在を主張してくれるでしょう。
磯辺揚げなどの衣に使用しても、粉末状なので食感を邪魔することなく風味をプラスしてくれます。
あおさは青のりよりも安い?
あおさよりも青のりのほうが香りは強くなります。
青のりのほうがあおさより高い値段になります。
形状は葉っぱ状の形をしたものを加工してフレーク状になっているものがあおさになります。
青のりの場合は糸状の海藻で粉状にして使います。
あおさより青のりの方が高級品扱いになっています。
あおさの呼び方は?地方によってたくさんある?
「あおさ」は、一般に「あおさのり」とも呼ばれ、また鹿児島県では「おさ」「銀あお」「このい」、沖縄県では「あーさー」とも呼ばれたりします。
あおさを漢字で書くと
「あおさ」は、漢字で書くと「石蓴」です。
絶対に読めませんね。
「蓴」は、「じゅんさい」「ぬなわ」と読む漢字で、スイレン科の多年生の水生植物などを表す漢字です。
あおさを英語にすると
「あおさ」のWikipediaページを見ると、英語だと「Sea lettuce」(直訳すると海のレタス)と訳すそうです。
あおさは栄養満点?気になる効能は?
あおさは様々な栄養素が含まれているため、健康維持にぴったりな食材です。
食物繊維やマグネシウムが豊富に含まれているのが特徴です。
あおさの産地はどこが有名?
あおさの産地は全国の7割が伊勢志摩を中心とする三重県が占めています。
ほかは駿河湾、岡山周辺などが産地になります。
一方、青のりの産地は四万十川、愛媛、徳島、岡山、和歌山県です。
産地を見て長崎などと書いてあればそれはアオサ科アオサ属のあおさではないので注意しましょう。
志摩ではあおさの養殖もあり、秋がそのシーズンになります。
あおさのつみ取り作業は1月から4月にかけて行われます。
あおさの食べ方は?
乾燥したフレーク状になっているのがあおさで食べ方はそのままでもいいのですが、少し水で戻してから料理に振りかけてみたり混ぜたりして使います。
お味噌汁に入れていただくとおいしいです。
青のりの場合は主にお好み焼きや焼きそばなどのトッピングに使用される海藻になります。
ほかにもあおさの食べ方は天ぷら、卵焼き、スープ、パスタ、あえ物などにしてもおいしく食べられます。
青のりよりもあおさのほうが低カロリーになりますので積極的に食べる人も多いのです。使い方次第でもっと多くのレシピがあります。
管理人のわたしは、卵かけご飯にトッピングするのが大好きです。
まとめ
あおさと青のりは非常に見た目の似ている食材です。
使われ方も似通っている一方で、その食感や特性に多くの違いがあります。
それぞれの特徴を知れば、どんな料理に向いている食材なのか、どのように調理すればその良さを活かせるのかが分かるでしょう。
青のりのつもりで食べていたものが実はあおさだった、など世間的にも青のりの代用品として使われるあおさですので、普段食べている青のり味にどちらが使われているか調べてみるのもいいかもしれません。
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